数学試験のトラウマ

今年の大学入試は受験生が大変です。新型コロナ感染対策だけでなく,テロ事件やスマホでのカンニング事件まで発生して,余分に神経をすり減らしています。そこで最近の大学入試はどんなものかと野次馬根性から,大学共通テスト試験に挑戦してみることにしました。

新聞社や予備校がHPで先日の共通テストの問題と解答を掲載しているので,問題をプリントしての模擬試験です。半世紀も目にしなかった各試験科目の問題を前に,点が取れそうな科目はそうありません。暗記が必要な科目は無理に決まっているので,考えるだけで解けるはずの物理から取り掛かりました。

「物理基礎」の試験問題をやってみると面白いです。演劇の舞台で,王女が細工師と純金スプーンが偽物だと言い争っているシーンが出題されています。まず本物と比重,次に比熱の比較実験をしますが,本物との差に細工師が適当な言い訳をします。最後に抵抗率の実験結果で細工師が逃げ出す結末となり,各実験問題を楽しく解答できました。他に運動法則や縦波の問題があって興味の湧く設問でした。解答を自己採点した結果は,うっかりミスが2ヶ所もあって満点50点でなく45点でした。

まあ,受験勉強をしなくともこの程度と意気揚々のところ,「物理基礎」は文系大学用の試験科目だと知り,ならば理系用の「物理」を試すことにしました。さすがに「物理」の問題はそれほど楽しくなく,結像光学,重心,物体運動,電磁誘導のオシロ波形観察,電子軌道等の問題が並び,総合的に解く力が試されていました。なんとか制限時間内で終えた解答結果は80点(100点満点)でした。アルツハイマー予防法に脳活が必要と騒がれている昨今に,この結果には安堵です。

共通テストの得点平均値は既に広報されていて,「物理」は61点です。ところが,他の科目の平均値でやたらに低い科目があります。「数学Ⅰ」が22点なのです。ならばと,調子に乗って数学問題も試みることにしました。結果は散々たるもので,50点に届きませんでした。

三角形や2次関数の問題に手こずり,解くために正弦定理の証明をのんきに考えていたら,かなりの問題を残してタイムアウトでした。今年の数学問題の難易度は高くて受験生は時間内にすべてを解答するのは厳しかっただろう,との分析結果が出ていたので納得です。

実は,私には大学入試の数学テストでトラウマを抱えたことがあります。二次試験の数学で,記述問題の解答用紙を間違えてしまい,途中で気付いて答えを全部消して書き直す大失敗を犯したのです。解答時間が無くなった時点で早々に入試不合格の烙印が押され,他科目での挽回の余地は残されていませんでした。

万を期した1年後の入試の数学でも,終了まで5分に迫った時点で,まだ最後の1問が手着かずの状態でした。普段なら残り時間で既解答のミスチェックをするところを,なぜか果敢に問題へとりかかり,奇跡的に5分以内で正解を記述できました。この数学での加点が,今度は入試合格へ導くことになり,トラウマから解放されました。

現在開催中の北京冬季オリンピックで日本のメダル1号はモーグルの堀島選手でした。彼は前回の平昌での決勝にまさかの転倒でメダルを逃し,4年間の工夫した体幹強化トレーニングで今回の快挙を成し遂げました。期待された金メダル候補で初種目のスキージャンプ混合団体では,高梨選手がまさかの失格となったり,オリンピックならではのドラマが続いています。

受験生も複数の入試科目で得意,不得意や新趣向の出題と闘っているのはオリンピックと同じく,勝負はドラマチックです。今までの努力を信じて,焦らずに,失敗しても最後には報われることを信じて,受験生は勝負を楽しんで頑張ってもらいたく,エールを送ります。

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